アルゴンプラズマ凝固法
アレルギー性鼻炎・花粉症に効果的な治療法です。
花粉やハウスダスト（ダニ、ほこり、ペットの毛）などのアレルゲンが鼻の粘膜に付着すると、鼻の粘膜の表面でアレルギー反応が起こり、かゆみ・鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの症状を引き起こします。アルゴンプラズマ凝固法とは高周波の電流をアルゴンガスとともに流すことによって鼻の粘膜を焼き、花粉やハウスダスト（ダニ、ほこり、ペットの毛）などのアレルゲンが付着してもアレルギー反応を起こさせないようにする治療法です。
アルゴンプラズマ凝固法は粘膜に接触させずに浅く短時間で広範囲を焼くことができます。また出血もほとんどありません。
効果
この治療は減感作療法(アレルゲン免疫療法)と違いアレルギー体質を変える治療ではなく、あくまでも鼻の粘膜でのアレルギー反応を軽減させる治療法です。治療効果には個人差がありますので、鼻水・鼻づまりなどの症状がなくならない場合もありますが、かなり症状も軽くなることも期待でき、薬の服用も大幅に減らせる可能性があります。
局所の手術なので安全性も高い治療法です。
個人差はありますが、効果は１年～2年位持続するといわれています。治療の効果がなくなってきた場合、再度の焼灼治療ができます。
アルゴンプラズマ凝固法は下記の方におすすめです
- 花粉症の症状がひどく、薬をしっかり使ってもなかなか症状がおさまらない方
- 花粉症の時期だけでなく、一年中鼻づまりの症状がある方
- 授乳中、緑内障、前立腺肥大など薬を控えたい方
- 仕事や学業で通院が困難な方
- たくさんの薬や長期間薬を服用したくない方
- 薬を飲むと眠くなる方
- 職業上の理由で薬を飲むことに抵抗がある方
アルゴンプラズマ凝固法の注意点
心臓にペースメーカーを装着されている方、抗凝固薬を内服されている方、血液疾患のある方、鼻中隔の湾曲が強い方、妊娠中の方には行っておりません。
手術後しばらくは焼灼後の粘膜にかさぶたがつきますが、１～２週間程度でおさまってきます。
手術当日
手術前に麻酔薬のしみ込んだガーゼを鼻内に挿入します。30分程たったら抜去して、内視鏡で鼻内をみながら、鼻粘膜の焼灼を行います。
手術は片側数分程で、両側でも10分以内で終了します。
術後に出血がないのを確認します。
当日は飲酒や運動、力仕事などは控えてください。
費用
保険適応の手術で、3割負担ですと両側の手術のみで約6000～7000円程度です。何度かの通院が必要で、症状や処置・検査内容により総額は多少変わってきます。